東京ビッグサイトから東京駅へ徒歩。新潟へ・・

Case Study 『ラブの第三飼い主の部屋・営業日報』 さんの場合

地震時最寄駅: 東京ビッグサイト
帰宅・待機最寄駅:東京駅から新潟へ
帰宅までの時間:18時間
距離:徒歩約7Km

3月11日(金)は東京帰宅難民でした

新潟から東京ビッグサイトの展示会出展をされていた方で、東京駅まで徒歩、同行していた取引先の女性の会社が回収車を出したという情報と、都営三田線の復活を知ったことから蓮根駅に向かい、車で帰宅されたというドラマのような18時間のストーリーです。

しかし、私が驚いたのは、新潟から社員を回収するために車を走らせるという会社の行動でした。
同行されていた取引先の女性の会社の車で帰られていますが、ご本人の会社からも状況確認と回収のための車が出ています。

新潟は、中越地震(2004年10月23日 震度7)や中越沖地震(2007年7月16日 震度6強)を経験されているからでしょうか、緊急時の対策が企業にもしっかりと根付いているように思います。

メーカーブースの応援に来ていた取引先の女史に声をかけ、撤収準備を手伝うので一緒に帰りませんか?と提案しました。

女史も一人で新潟に帰るのは心細いので、願ったりかなったりだっそうです。実はこれが今回の脱出フラグになろうとは今は知る由もありませんでした。

18:30頃 すっかり暗くなった東京駅に到着した一行は、上越新幹線が復旧していないことを知ります。

ここで奇妙な光景を目にしました。

山手線のホームへ通じる階段ですが、続々と人々が降りてきます。そして、登りのエスカレーター(動いていたか止まっていたかは不明)に続々と人々が乗っているではありませんか!(これは山手線復活か!?)と思い、階段のところから上のホームを様子を伺ってみると・・・エスカレーターからホームにあがった人が、電車が動いていない事実を知って階段から下りてくる光景でした。

そして、ホームに通じするエスカレーターに足を運ぶ人、階段から下りてくる人を見て、やはり同じように「電車が動いているんだ」と錯覚してエスカレーターでホームに行く人が後を絶えないのです。そして、動いていない現実を知って階段から下りてくる。そんな光景が続いていたのです・・・。

これは確かに奇妙な光景だったでしょうね。
運行をしていない旨や通行止めの看板をだしておけば、こういう混乱は避けられたはずですが・・

駅の構内放送は役に立つ情報がほとんどない。「切符の払い戻しは全国どこでも期間は1年ですよ~」とこんなアナウンスが繰り返し流れます。払い戻しは良いから、回復状況を知りたいのに。

これも同感です。今、どういう状況にあるのか、何をしているのか、どれくらいかかりそうなのかなどの情報は、なんとか出してほしいものですね。

ニッポンレンタカーで車の状況を聞いてみると「今日は車がすべて出払いました。今日は3~400人のお客様にお断りしています。」とトドメまで刺されました。

当然と言えば当然ですが300-400人もの人がレンタカーを借りにきて、その都度お断りをしていたというのには、思わず笑ってしまいました。

(有楽町の牛たんねぎしMARUNE有楽町店で、)しばらくゆっくり食べていましたが、ラジオから地下鉄半蔵門線と三田線が復活したというニュースが流れてきました。実はこれがもう1つのフラグになります。

ここでゆっくりと腹ごしらえをしている時に、同行していた取引先の女性の会社が出した回収車が埼玉県に入り、復旧した三田線で蓮根駅まで来てもらえればピックアップ出来そうだという連絡が入り、移動を開始します。

都営三田線の大手町駅ホームに降りてきました。そこは人の壁が出来ていました。海外から見たら日本人は礼儀正しいと言われていますが、ここではその様なことはありません。ホームには帰宅を急ぐ人の満員電車が入線してくるわけですから、ホームからはため息混じりの声と同時に我先に乗ろうと電車を見るなりドッと押して来ます。

これでは電車から降りる人が降りられません。押しては押し返す、脇から割り込む人も出て怒号が飛び交う、そんな光景が展開されました。このため電車も出発まで非常に時間がかかりました。もし、有楽町のファミリーマートでパンを買っていたら、潰されていたでしょうね。

このような状況ですから、我々三人はバラバラに乗り込むに事になっても(たいていの場合、私がはぐれるパターンが多いわけですが)予め「蓮根駅で降りよう、そして待ってよう」と決めました。

0:30過ぎに蓮根駅に着き、回収してくれる車をひたすら待ち続けます。

3:00、我々も寒さに絶えられなくて、駅の向かいのコンビニからカップヌードルを買ってきて長椅子で食べて暖をとらせて貰ったりもしました。
カップヌードルを食べ終わる頃、ついに蓮根駅周辺まで来たとドライバーから連絡がありました。

ついに東京脱出です。時間は3:30。東京ビッグサイトから移動をはじめて12時間以上

3:30 ようやく到着した車に乗り込み、練馬から関越自動車道を進みますが・・・

3:59 長野県の栄村で地震が発生して関越トンネルが通行止めになり、氷点下6度アイスバーンの三国峠越え。
6:00 通行止めが解除され、湯沢ICから長岡へ
9:24 新潟駅到着

実に18時間以上かけての帰宅となりました。
そして、帰宅後シャワーをあびてまた職場へ向かわれています。
すごい人ですね・・・。

 部下その2と別れ、私は自分の車に乗り込み、一旦自宅へ。そのまま寝込みたかったのですが、被災地がどうなっているのか、営業所・取引先にさらなる支援が必要なのかわからないため、シャワーを浴びてすぐに会社に向かうことになったのです。

東京ビッグサイトから新潟・・までのルート

341Kmですから・・さすがに徒歩ルートではなく車のルートを表示しています。

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